父母の離別や離婚により、毎年、20万人を超える子ども達がその養育環境に大きな影響を受けています。子どもたちにとって、父母の一方や兄弟姉妹、祖父母等の人間関係や交流を絶たれたり、生活水準や経済状況が大きく変わってしまったりすることも少なくありません。また、父母の対立葛藤が激しく、父母や親族間での紛争が熾烈化するなかで、板挟みとなり、悩み悲しむ子も稀ではありません。さらには、生活費や養育費の支払いを受けられずに、希望する進学や進路を断念せざるを得ない子もいます。
このように、子どもたちをめぐる昨今の現状には厳しいものがあり、子どもの問題に関わる私たち研究者、元裁判官、弁護士や子どもの支援の現場にいる実務家などが集まり、子どもの最善の利益や子どもの幸せ、子どもたちの健やかな成長発達をする権利を守るために、現在の協議離婚制度の見直し、親権・監護(面会交流や子の養育費)等の子どもの養育環境の確保のための法制度の整備や社会的支援の充実に向けた政策提言など行うことを目的として、2013年、「養育支援制度研究会」を立ち上げました。
なお、本研究会は、棚村政行(早稲田大学法学学術院)が座長となり、事務局を早稲田大学法学学術院においています。
これまでに開催したシンポジウムについては、こちら